糖尿病とは

糖尿病とは血液中の糖の値(血糖値)が高くなる病気です。血糖値は食事を食べると上がり時間が経つと下がりますが、本来70-150 mg/dl程度の範囲で調節されています。糖尿病ではその調節が出来ず血糖値が高くなります。血糖値が高くなると病気の名前通り尿から糖が出ます。血糖値が高いことが続くと様々な合併症が起こります。

健診で血糖値に加えHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)という値を確認している時もあります。これは過去1~2か月の血糖値の平均を表す値であるため、普段の血糖値がどのくらいか判定できます。HbA1c 6.5%以上が糖尿病の診断基準の一つの項目となっています。

糖尿病には大きく3つの種類があります。

① 1型糖尿病

自己免疫によって膵臓のインスリンを分泌する細胞が破壊されることで発症します。若年層に多く見られますが、年齢に関係なく発症する可能性があります。

② 2型糖尿病

生活習慣や遺伝的要因が関与する最も一般的なタイプです。運動不足や不規則な食生活がリスクを高めます。

③ 妊娠糖尿病

妊娠中に初めて発見される高血糖の状態で、母子の健康に影響を及ぼすことがあります。

主な症状

糖尿病は初期には症状がない場合もありますが、以下のような症状が現れることがあります。

  • 異常な喉の渇きや頻尿
  • 体重減少
  • 疲労感や倦怠感
  • 目のかすみ
  • 傷の治りが遅い

もし心当たりがある場合は、お早めにご相談ください。

糖尿病の原因

膵臓からインスリンという血糖値を下げるホルモンが出ていますが、インスリンが何らかの原因でしっかり働かなくなると血糖値が上がり糖尿病になります。肥満や運動不足があるとインスリンの効きが悪くなるので生活習慣の影響も大きいですが、遺伝的にインスリン分泌が低い方も多く、そのような方はやせていても糖尿病になります。日本人は肥満でなくても糖尿病になる傾向があります。

糖尿病の方のうち9割程度は2型糖尿病と言われ、2型糖尿病は一般的にイメージされている糖尿病です。それに対して1型糖尿病と言われる糖尿病もあり、こちらは生活習慣とは関連無く急にインスリンを分泌することが出来なくなる疾患で小児や若い方にも多いです。妊娠に伴い血糖値が高くなる妊娠糖尿病など、その他の糖尿病もあります。
特に妊娠中では使用できる糖尿病薬は大きく制限され、治療は食事療法もしくはインスリン療法が基本となります。
妊娠糖尿病と指摘された方や糖尿病をお持ちで妊娠された方等、血糖でお困りの妊婦さんの治療も適切に提供致します。

糖尿病の治療

糖尿病の大きな問題点は合併症ですので、合併症を進行させないことが治療の目標になります。合併症の進行を予防するためには血糖値を正常に近い状態まで下げることが必要です。過去1~2か月の血糖値の平均を表すHbA1cを7.0%未満で維持することで合併症進行が抑制できると言われているため、これが目標になります。

ただし全ての方がHbA1c 7.0%未満を目標にする訳ではなく、若い方であればさらに低い値を目指す、治療薬により血糖値が下がり過ぎる(低血糖)危険性が高い方はもう少し高い値を目指すなど、年齢、治療内容などによりHbA1cの目標は個別に設定します。

治療は食事、運動、薬が3つの柱です。食事と運動で適正な体重を目指しその上で必要な薬を使用します。薬には飲み薬と注射薬があります。2型糖尿病の方では飲み薬中心の治療、1型糖尿病の方では注射薬中心の治療になります。

当院ではインスリンポンプ(インスリン持続皮下注入療法)による治療や持続血糖測定などにも対応しております。

糖尿病の薬は新しい薬も出てきているため、非常にたくさんの種類があります。体重を減らす効果のある薬、心臓や腎臓の病気に良い影響のある薬、低血糖の危険性の少ない薬、低血糖の危険性の高い薬など、薬の効果や特徴も様々です。選択肢がたくさんあるからこそ、その方にとってどの薬が適切か考え使用する必要があります。

このように糖尿病の治療においては、目標の設定も薬の選択もそれぞれの方の状態に合わせた診療が必要となります。糖尿病専門医としてそれぞれの方に最適と考えられる治療法を提案いたします。

血糖に関わることでしたらどんなことでもお気軽にご相談ください。

当クリニックのサポート体制

当クリニックでは患者様の生活を包括的にサポートします。また、医療機器を活用した正確な診断と効果的な治療を提供します。

糖尿病は、治療だけでなく日常生活の見直しが重要です。適切に管理すれば健康的な生活を送ることができます。糖尿病のみではなく、生活習慣全般においても広く診察しておりますので、ご自身の体調に不安がありましたら、ぜひ当クリニックにご相談ください。

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