高尿酸血症・痛風とは

尿酸値が7.0 mg/dlを超える状態を高尿酸血症と言います。高尿酸血症により痛風が起こることは有名ですが、その他にも尿路結石や腎障害の原因となることもあります。

これらの疾患を引き起こすのみではなく、尿酸が高い方は糖尿病や高血圧になりやすいと言われているので、尿酸が高いと言われた方は糖尿病や高血圧がないか再確認し、原因となるような生活習慣がないか見直してみる必要があります。

高尿酸血症・痛風の症状

尿酸が高くても症状はありませんが痛風になると症状が出ます。痛風では足の親指の付け根に赤みや痛みを伴う関節の腫れが出現します。足の親指の付け根以外にもくるぶし、足首、膝、肘などの関節に起こることもあります。

高尿酸血症・痛風の原因

生活習慣に加え遺伝的な要素もあります。尿酸の元であるプリン体の過剰摂取は尿酸を上げます。飲酒や肥満は尿酸の産生を増やしたり排出を低下させることで尿酸を上げます。果物やソフトドリンクなど糖質摂取が多い場合も尿酸が上がります。

高尿酸血症・痛風の治療

尿酸値を下げることが目的となります。まず生活習慣を見直します。具体的には、尿酸値を上昇させるプリン体を多く含む食品やアルコールを控えます。栄養バランスの良い食事、水分(水やお茶)を十分に摂取し、尿酸の排出を促進することが大切です。また、適度な運動として息がやや上がる程度の有酸素運動(ウォーキング、軽度なジョギング、水泳、自転車 など)を1日30分以上行うようにします。できれば毎日行ってください。

何度も痛風発作がみられたり、痛風結節の症状があったり、無症状でも血清尿酸値が8.0mg/dL以上の場合は、薬物療法も併用します。高尿酸血症の状態によって、尿酸の産生を抑制する薬(アロプリノール など)、または尿酸の排泄を促進する薬(ベンズブロマロン など)を使用します。

痛風発作が起きている場合は、これらの薬物療法は行わず、主に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用します。尿酸値を下げる薬は、発作が治まった後に使用します。

このほか、痛風発作が再発しそうな時期がわかっている場合は、事前にコルヒチンを投与して、予防するなどを行うこともあります。